米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、カミッレーリ氏はフェラーリの取締役も辞任した。同社は、暫定CEOとしてジョン・エルカン会長が就任すると発表している。
さらにカミッレーリ氏は、タバコメーカー「フィリップ・モリス」の会長職も辞任する。同社の会長には、アンドレ・カランツォプーロス現CEOが2021年5月に就任する予定。
フェラーリとフィリップ・モリスはプレスリリースで、カミッレーリ氏が「個人的な事情で」辞任を決めたと発表している。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同氏はすでに退院し、自宅で治療を続けているという。
カミッレーリ氏は、フェラーリのセルジオ・マルキオンネ前CEOが手術による合併症で亡くなった後、2018年にCEOに就任。カミッレーリ氏は、2008年から2013年までフィリップ・モリスの会長職とCEOを務め、2015年にフェラーリの独立社外取締役に就任した。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、自動車業界の多くが、タバコ業界で40年過ごしたカミッレーリ氏がフェラーリの暫定トップになるとみていたが、同氏はフェラーリで変化を起こし始めたと指摘している。カミッレーリ氏が掲げた目標の一つに、電気自動車生産への進出がある。フェラーリのCEO就任後初のインタビューで、2025年〜2030年に同社初の全電気自動車を生産すると述べた。しかし、カミッレーリ氏は2020年11月、同社が100%の電気自動車メーカーになる可能性は低いと語っている。