人工衛星に木材を使用する目的は、この素材が電磁波や地磁気を通過させることからアンテナなどの設備を衛星内部に設置でき、機体の構造を簡素化できることにある。この他にも、運用終了後、大気圏に突入した際に木材は完全に焼失することから、環境汚染を抑制することができる。
住友林業と京都大学は、2024年3月末まで宇宙環境での木材の性質の評価や樹木育成の研究も実施する。このほか、住友林業は宇宙環境での木材利用の可能性を研究し、過酷な条件下での技術利用を地球上で生かすことなども検討する。
プロジェクトでは、2023年に木造人工衛星(LignoSat)を打ち上げ、2024年3月31日まで、宇宙環境下での木材物性評価や樹木育成研究を行う予定。