報道によれば、インターポールは、ベイルート港に硝酸アンモニウムを輸送した貨物船Rhosus号の所有者と船長、2014年に12番倉庫で同化合物の調査を行った貿易商(ポルトガル国籍)が国際手配となった。この決定はレバノンのハッサン・フリ裁判官の要請にもとづき下された。
この間のメディアの報道によれば、ロシア人のイーゴリ・グレチュシキンが所有する貨物船Rhosus号は硝酸アンモニウムをジョージアのバトゥミ市からモザンビークへ運送していたが、故障のためレバノンで予定外の停泊を行った。港湾当局が調査を行った後、同船には海洋に出ることが禁止された。船長はロシア人のボリス・プロコシェフ。2014年に船から硝酸アンモニウムが荷揚げされ、ベイルート港の倉庫の1つで保管がされていた。
ベイルートの港では8月4日、TNT換算で1500トンに相当する大規模な爆発が発生した。爆風で数千軒の住宅が全壊するなどの被害を受け、30万人以上が家を失った。また190人が死亡、6500人が負傷した。レバノン内務省によると、溶接作業中に港の倉庫に保管されていた2700トン以上の硝酸アンモニウムに引火して爆発を引き起こした。