2019年、EU は2050年までに欧州の気候中立(温室効果ガスの実質排出ゼロ)を目指す「グリーン・ディール」と呼ばれる気候変動対策を指針とすることを発表した。一方、この政策は近代化や開発に向けた投資の必要性を迫っている。欧州のメーカーとCO2排出量の削減に取り組んでいない国のメーカーの炭素価格を同レベルにすべく、EUは税の導入を見込んでいる。ロシアは、欧州への石炭、金属、石油、ガスの供給国として、この税金を支払う必要が生じる。ただし、ロシアがこれらの税を納めるのであれば、EUはロシアに対し予算の支払いを要求しない。
15日、ロシア国家経済行政院が主催するGaidarフォーラムでチュバイス氏はこのように語った。
ロシア通貨をベースとしたCO2排出量の商業化は、CO2排出量削減に対するロシア企業のモチベーションのアップにつながるだろう。これは実行可能であり、実行すべきだ。CO2排出量、カーボンフットプリント、気候問題のような今や誰もが知っている例を挙げれば、この4〜5年の間に、税の導入について議論があった。私が思うに、政府は無力や弱さをあらわにし、ひどい過ちを犯した。その結果、何も行われなかった。ゆえにEUは「国境炭素税」を導入し、ロシアの企業はそれを支払うことになる。自国の政府ではなく、他国の政府に支払うことになるのだ。CO2排出量の商業化が可能で実現すべきであった時に、政府はCO2排出量の商業化に失敗した。
ジュネーブで発表された国連環境計画(UNEP)のレポートでは、2020年はコロナウイルスのパンデミックにより大気への温室効果ガスの排出量は減少したものの、これは地球温暖化の歯止めにはなりえないと指摘された。
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