ブロックチェーン追跡のためのプログラム開発を専門とするチェイナリシスのデータによれば、13ビットコイン(およそ2,600万円相当)がニック・フエンテス氏に送金された。フエンテス氏は、極右団体グロイパースの指導者で、1月6日にワシントンで行われたトランプ大統領支持者の集会にも参加していた。また事件の直前に、議会の敷地内にいたことが確認されているが、内部に乱入したことについては証明されていない。
またYahoo!ニュースによれば、残りの送金のうち、極右、ネオナチ系のブログ、デイリー・ストーマーが3%、反移民グループのVDAREが3.3%が、そして白人ナショナリストのパトリック・ケイシー氏が5%、それぞれ受け取った。
チェイナリシスは、主流の決済システムが過激派グループなどを除外していることから、こうした組織への資金援助の方法として暗号資産が使われることが多くなっていると指摘している。
一方、現在まだ捜査が行われていることから、送金を行なった人物の名前は明らかにされていないが、フランス人ブロガーで、すでに死亡している可能性があるという。チェイナリシスは、死亡したとする根拠として、送金が行われた翌日に、インターネット上で遺書が公開されていると指摘した。
1月6日、現職のトランプ大統領の支持者らはトランプ氏の参加した集会の散会後、米議事堂に突入した。議事堂で行われていたジョー・バイデン氏の大統領選の勝利を確定する会議は侵入者らによって数時間にわたって中断された。上院の民主党の指導者らはトランプ氏の弾劾ないし憲法の大統領の無能に関する修正条項に基づいて解任するよう呼び掛けた。この事件で警官1人を含む5人が死亡している。
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