Valveコーポレーションは米ワシントン州に本社を置くコンピューターゲーム開発、ソフトウエアのデジタル配信を行う企業。代表作に「ハーフライフ」「 Portal」「 カウンターストライク」「 Left 4 Dead」「 Dota 2」がある他、グローバル規模のゲーム配信サービス「 Steam」を運営している。
ブレイン・マシン・インターフェース(BCI)はゲームプレーヤーの脳の活性化を読み取ると、プレイヤーに合わせたゲーム設定を行ったり、プレーヤーの脳の状態を変えることができる。
ニューウェル代表は、「我々が手にしている可能性とは直接的に人間の脳の中で新たなエモーションを作り出すというもので、これは視覚や指の触感などから得られる感覚には左右されない。我々がゲーマーらに贈る新しい体験は従来のものより遥かに素晴らしい。現実の世界は、人間の脳の中で生み出しうるものに比べれば、平坦で色褪せ、ぼやけた感じがするだろう」と語っている。
ニューウェル代表はこのデバイスは日常のあらゆる場面で応用が利くと指摘している。
ニューウェル代表によれば、例えば自分にはモチベーションに欠けていると感じている場合、コンディションのよい状態を思い浮かべるだけでBCIが自分の状態を変えてくれる。ほかにもBCIで夢を設定することも可能だ。
BCIは脳の活性度を迅速に察知し、興奮しているか、驚いているか、がっかりしているか、退屈なのか、怖がっているかを判定する。 将来、得られたデータからデバイスはゲーマーの心的状態にあわせてゲームを調節し、それへの没入度を改善する。たとえばゲーマーが退屈し始めると、システムはそれを察知し、ゲームの複雑度を高める。
ニューウェル氏は未来のBCIの可能性は大きいと語る。
「もう少しすれば、プレイヤーがゲームの中の登場人物が負った傷の痛みを感じるように我々は操作できるようになる。だがこれは極めて難解なテーマであり、個別に議論を行う余地がある。」
ニューウェル代表は未来のBCIを語るときに「SF」という表現を頻繁に用いており、開発者らは短期的視野でBCIの導入を検討してはいないので、多くを失っていると断言した。
デバイスのこうした詳細を明らかにする一方で、ニューウェル氏はBCIがあちらこちらで大量に導入されることはないだろうと予見しつつ、それでもこれが一日も早く発売されるよう可能な限りを尽くしていると語った。
ニューロコンピューティング・インターフェイス技術への関心は米国の億万長者イーロン・マスク氏も寄せている。マスク氏は2020年夏、自社「ニューラルリンク」のプロジェクトをプレゼンテーションし、脳にチップを埋め込んだ豚を披露している。
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