ロシア消費者権利保護・福祉分野監督庁中央疫学研究所の研究者グループは、ハフィゾフ氏の指導の下、それほど変異の大きくない新型コロナウイルスの遺伝子を検出することが可能な試薬キットの開発を進めている。
研究者らは検出の精度を高めるために、DNA断片を2つ同時に用いる計画だという。「検査で用いられている片方のDNA断片が正しく検出できたことにより、変異種がもう片方の断片の一部に作用すれば、この検査法は常に有効だということになる」とハフィゾフ氏は説明している。
ハフィゾフ氏によれば、研究者らは新たなPCR検査にどの遺伝子が用いられるかは商業秘密であることを理由に公表しないとしている。その上で、検査を受けたり、結果を知るのに高額な料金が設定されることはないと述べている。
現在ロシアでは、新型コロナウイルスを検出するための検査が30種類以上、登録されているが、いずれも1つの遺伝子の断片のみで判断する。しかし、ロシア製のワクチン「スプートニクV」は現在までに確認されているすべての変異種に対して有効性があり、ロシア直接投資基金は、欧州連合でのワクチンの承認申請を行っている。
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