ノルウェーの住民らが、「スターリンの赤軍」の侵攻に憤慨

スペイン紙ラ・バングアルディアのラファエル・ラモス記者は、ノルウェーの住民たちがカムチャツカのカニの「侵攻」に憤慨していると伝え、カニを「スターリンの赤軍」と呼んだ。
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ラモス氏によると、1960年代にソ連の研究者たちが実験の一環としてカムチャツカのカニをムールマンスクとコラ半島に放した。研究者らは、カニは住み着かないと考えたが、カニはそれらの地域に定住しただけでなく、ノルウェーのロフォーテン諸島まで移動した。カムチャツカのカニは、10年後には、海水温がはるかに高いノルウェーのベルゲン市にたどり着くと考えられている。カムチャツカのカニが移動をやめるのか、それとも南へさらに移動し続けるのかは不明。

ラモス氏は、重さ最大15キロのカニの大群はそのハサミで漁網を破くため、地元の漁師の多くがカニの「侵攻」に憤慨していると主張している。

また、生態学者たちも不満を表しているという。生態学者らによると、カニがムール貝、甲殻類、プランクトン、その他の海洋生物を食べることによって生態系のバランスが崩れる。

一方、ノルウェー北部の小さな漁村ブギョイネスの住民は、カニの「侵攻」で恩恵を受けた。住民たちは1キロあたり5ドル(約520円)でカニを売り始めた。

ラモス氏は、カニの「侵攻」を第二次世界大戦中のドイツによるノルウェー侵攻と比較し、「しかし、このだいぶ前の侵攻でさえ、数千万匹の『スターリンの赤軍』のカムチャツカのカニの侵攻と比較することはできない」と冗談めかして指摘した。

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