ディ・ヴェルト紙の記事によれば、新型コロナの感染拡大により、ソーシャル・ディスタンスが求められ、人との接触が制限されている中、人々―とりわけ独身の人たちは、人との心の触れ合い、体の触れ合い、抱擁などが少なくなっていることに寂しさと物足りなさを感じている。そこで、研究者グループは、そのような問題を抱える人たちに、犬を抱きしめるよう助言している。しかも、木を抱きしめるのでも十分に効果があるとしている。
研究者グループは、人は何かを抱擁しているとき、安全と安心と感じるのだと説明している。この安全と安心は、心のバランスを保ち、身体の健康を維持し、病気を予防するのに役立つ。
心身医学研究者らが行なった実験では、何かを抱擁すると、20秒後には、「幸せホルモン」とも呼ばれる特別なホルモンが分泌され始めることが分かった。その一つがオキシトシンで、心を落ち着かせ、ストレスを軽減し、人とのつながりを強くしてくれると研究者たちは指摘する。
しかし、新型コロナの感染拡大により、濃厚な社会的接触の機会を失った人々や、一人暮らしで、健康をキープするための特定のパートナーがいない人々も落胆することはないと、記事には記されている。研究者たちは、犬を抱きしめることで、心身の健康に良い影響を与えることができるとの結論に達した。また、研究者らは、おいしいものを食べたり、木を抱きしめることでも、オキシトシンの分泌を高めることができると述べている。
ディ・ヴェルト紙は、当然のことながら、「抱擁」の強さは人それぞれだとしている。しかし、客観的な調査では、性別、年齢、民族を問わず、強くも弱くもない力で20秒以上、抱擁したときに、最大限の満足を得られることが分かっている。
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