ニューヨーク・タイムズ紙が、6本のワクチンにまつわるホットな話を紹介した。米国のジョセフィン郡の渋滞中の路上で、まったくの偶然から幸運な6人が接種を受けることとなった。
交通渋滞にははまったたくさんの車の中に、モデルナ社製のワクチン6本をグランツ・パス市に届ける途中の医療の専門家らのグループがいた。車は一行に進む気配がなく、時間ばかりが過ぎていった。医師らは、目的地にたどり着けないだけでなく、ワクチンの有効期限があと6時間で切れてしまい、使用できなくなると判断した。
そこで医師らはワクチンを無駄にしないため、希望者に路上で接種を行なうことにした。彼らはあちこちのドライバーに声をかけ、この場で新型コロナウイルス用のワクチン接種を受けるよう提案して回った。多くのドラーバーは笑顔で丁重に断ったが、しかし、接種を希望するものが現われた。接種を希望した1人はこの機会をとても喜び、文字通りシャツをめくりながら車を飛び降り、医師の方へと向かった。
専門家グループの1人で公衆衛生担当のマイケル・ウェーバー氏は、「私たちのルールの1番目には、無駄にするものは何もないというのがあります」とこの出来事を振り返った。同氏は、この出来事は、彼が参加できて幸運だと感じた「もっともクールな取り組みの1つ」となったとコメントした。