永久凍土の謎のクレーター ドローンが見事解明

シベリアの永久凍土地帯にできたクレーターの謎をロシア人研究者らがとうとう解明した。CNNが報じた。大きな役目を演じたのはドローン。あるクレーターに内部におろされたドローンによって謎が解明された。
この記事をSputnikで読む

シベリアのツンドラ地帯にあるクレーターで研究者らが今までに発見できた数は17個。クレーターは巨大な漏斗状をしており、その周りには数百メートルにわたって氷と土壌が放出されている。なぜ、どうやってクレーターができたのか。その謎を解明するために研究者らはクレーターの底を調べようと、特殊な調査用のドローンを製作した。ドローンは地表から15メートル下の地点まで降下し、クレーターの底の表面にメタンが蓄積されている様子を80枚近くの写真に収めた。これを元にロシア人研究者らが深さ30メートルのクレーターの3Dモデルを制作した。

気候変動STOP 温暖化ガスの全面放出停止だけでは無理 ノルウェーの予測モデル
3Dモデルによって、土壌に存在する有機物質の分解で生成されたメタンが永久凍土層の隙間に蓄積され、それが土を押し上げたことが示された。メタンガスによる圧力が頂点に達した結果、大量の土壌と氷を放出する爆発が起きていたのだった。永久凍土層が薄ければ薄いほど、メタンガスが押す力で爆発が起きる。地球規模的な温暖化は特に北極地帯で顕著に現れており、このような永久凍土地帯にクレーターが出来上がる危険性が何倍も高まっている。

今までにロシアではこうしたクレーターは人口密度の低い地域でしか見つかっていないが、それでも先住民族や石油ガスインフラには危険であることはまちがいない。研究者らには、メタンガスによる爆発の危険を回避するためにガスの蓄積箇所を特定するアルゴリズムを作るという課題がある。

スプートニクは以前、永久凍土地帯で温室効果ガスが蓄積される危険について紹介している。


関連ニュース

コメント