グラフィティは17日、レンガごと撤去され、穴が開いた箇所にはベニヤ板があてがわれた。
グラフィティを購入したのはブレントウッドで画廊を経営するジョン・ブランドラー氏。ブランドラー氏は建物所有者と長期にわたって交渉を行った結果、「6桁の数字の額」を渡したと明かしており、ベリーセント・エドモンズ市の屋外アートセンターで今年行われる展覧会に出展を計画している。
デイリーメール紙によれば、ブランドラー氏は購入でバンクシー氏の壁画は救われたと話している。壁画は元の場所にあった時は観光客が押し寄せるようになったため、地元政府が透明のプラスチックシートで覆ってしまったため、内部の湿度があがり、壁にカビが生えるようになっていた。
地元の役人、市民はバンクシー氏の壁画が売却されたと知り、観光名所が1つ減ったと落胆している。画家のバンクシー氏も売却をよしとせず、自分のインスタグラムにオリジナルのグラフィティを載せ、次のように書いている。
「ノッティンガムは失った、誰かは儲けた! この移動展覧会、どこでどう終わるのか、その意味が元々あった場所と関係をもつのか、興味深いもんだね。」
今回売却された「フラフープと少女」は2020年10月13日、ノッティンガムのある建物の壁に突然出現した。小さな女の子が自転車のタイヤをフラフープ代わりに回している姿が表現されている。
今回壁画を買い上げたブランドラー氏はこの他にもバンクシー作品を複数有している。そのうちの、2018年、ウェールズのポート・タルボットでガレージに描かれた2枚の壁画は、直角を挟んだ2枚の壁にそりをひく少年がゴミの燃やされるコンテナーからの灰をあたかも雪片のように口で受け止めている場面が描かれている。