IAEAとイラン、査察めぐり、必要な確認作業継続で合意

イラン核合意の検証に当たっている国際原子力機関(IAEA)は、イランとの間で、イランが通告した通り、国内の核施設に対する抜き打ち査察の受け入れを停止した後も、3ヶ月間は確認作業を継続することで合意に達した。2月21日、IAEAのラファエル・グロッシ事務局長が、テヘランでの協議を総括して開いた記者会見で明らかにした。
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イラン政府が12月に採択した法に基づき、イランの核開発計画をめぐる共同包括的行動計画で定められている透明性強化のための検証措置の履行が2月23日で停止されることになっていた。

対イラン武器禁輸措置の継続目指す=米国務省報道官

一方、米国は2月19日、欧州連合(EU)主導の下、イラン核合意の当事国である米英独仏中露の6カ国とイランとで協議する用意があると表明したが、イランはこの提案を検討するとしている。

また同日、バイデン政権が、トランプ前政権によるイランに対する制裁復活の宣言を撤回したことが明らかになった。


イラン核合意(包括的共同行動計画)は2015年、イランと国連安全保障理常任理事国5か国(露米仏英中国)およびドイツの間で調印された。本合意によりイランは国連の制裁、欧米の一方的な制限措置が解除される代わりに核開発の制限を受けた。イランには今後15年間、濃縮度3.67%を超えるウランを製造してはならず、同濃度以下のウランの貯蔵は300キロ以下に制限し、重水炉はこれ以上建設してはならず、重水のこれ以上の保管も禁止され、核爆弾の開発は行わないこと義務付けられた。調印後3年が経過した2018年、米国は合意からの脱退を宣言し、イランに対する経済制裁を発動。これが引き金となり、イランは核開発の再開に踏み切った。

2020年末、バイデン氏はイランとの核取引に米国が復帰する構えを示していた

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