ペスコフ氏は記者団に「このようなマスコミ(の記事)を読まないでください。 日本を含むすべての国に非常に多くの極端論者、そのような極端な思考を持つ人々を支持する非常に多くの人たち、そしてこのような極端な思考を二国間関係の発展に向けた建設的なアプローチに置き換えようとしている人々が非常にたくさんいる」と述べた。
ペスコフ氏は「われわれは日本との関係を大切にしており、大統領はこれについて繰り返し話してきた。われわれは日本との関係を発展させ、二国間関係の最も困難なすべての問題を対話で解決する」と語った。
先にロシア極東サハリン州のワレリー・リマレンコ知事は、ラジオ局「KPサハリン」のインタビューで、日本との互恵的協力はクリル諸島をめぐる領土論争を取り払い、サハリンとロシア本土を結ぶ橋の建設は、投資家にとってサハリンと北海道を結ぶ回廊建設への刺激となるだろうとの考えを示した。
日本とロシアとの間の領土問題、 第二次世界大戦の終結後からいまだ解決に導かれていないこの問題は、二カ国の間の障害となっている。
ロシアと日本の間にはすでに70年以上も平和条約が存在しておら ず、日本は1855年に結ばれた日露通交条約に基づいて国後、 択捉、色丹、そして歯舞群島を要求している。1956年、 ソ連と日本は共同宣言に署名。その中でソ連は、 日本との平和条約が締結した後に、 日本へ歯舞と色丹を引き渡す可能性を検討することに同意している 。国後・択捉の扱いについてはそこでは触れられていない。
しかしソ連は、1960年に日本が米国と日米安全保障条約を締結 した後に、日ソ共同宣言での約束を拒否した。 その後に行なわれた協議の数々はどんな結果ももたらさず、 第二次大戦終結にからんだ平和条約が締結されることはなかった。
ロシアの立場は、 島々は第二次世界大戦の結果としてソ連領になったのであり、 ロシアがこれらの島々に対して主権を有していることは疑いがないというものだ。