企画・プロデュースを担当する川島佳子氏によると、同コンサートは毎年3月にサンクトペテルブルクで開かれていたが、今年は新型コロナウイルスの影響で開催することができないため、昨年の映像記録を公開することが決まった。
YouTubeチャンネル「Grigory Sedukh」のリンクで日本時間3月11日21時00分(モスクワ時間15時00分)よりワールドプレミア オンライン公開される(リンクは10日間有効)。
コンサートのオープニングには、日本の上皇后陛下美智子さまが詩の朗読をされている映像でご参加されているという。
川島氏によると、ロシア国家芸術文化発展功労賞を受賞しているピッコロ・ヴァイオリン奏者のセドフ氏は、東日本大震災が発生した直後の2011年6月、多くの外来音楽家が訪日をキャンセルする中、こんな時こそ日本へと、快く日本を訪れ、福島市で演奏会をしたり、被災者が生活する避難所で慰問演奏などを行ったという。
「福島の為に祈る」コンサート 3月11日21時より昨年の記録映像公開
セドフ氏は10日、以下のメッセージを寄せている。
「親愛なる友よ、明日3月11日は、日本での悲劇的な出来事から10周年を迎えます。 福島は、地震、津波、とともに、原発事故の3重苦に見舞われました。 ロシアアカデミー名誉会員のアーティスト、 サンクトペテルブルグフィルハーモニー交響楽団、グレゴリー・セドフ(ピッコロ・ヴァイオリン)とインテリアシアター、 芸術監督ニコライ・ビリヤック、 チーフアーティストのマーク・ボーンシュタインが、2011年の悲劇の犠牲者に捧げるマルチメディア公演を企画し、サンクトペテルブルグ フィルハーモニー交響楽団の同僚、首席コントラバス奏者のアーテム・チルコフにも参加を依頼しました。ほぼ毎年行われ、遠くロシアより、福島の方方を思い、鎮魂と復活のためのささやかな応援メッセージをロシアの聴衆と共にお贈りしてきました。昨年、2020年も、3月11日に公演が行われました。 光栄にも、 日本の上皇后陛下美智子様が, このマルチメディア公演に参加することに親切にも、そして光栄にも、同意して下さいました。上皇后陛下が、永瀬清子の詩′′降りつむ′′を陛下自身の英訳で朗読下さいます。 是非、ご覧ください。」