フランス24の放送によれば、水は年々、貴重なものになりつつあるという。現段階では世界人口のおよそ4分の1が深刻な水不足に陥っている。ローマ、ロスアンジェルス、ケープタウンなどの大都市でも、定期的な旱魃が発生する脅威にさらされている。
放送によれば、気候変動は世界各国の水源の備蓄に直接的な影響を与えている。たとえば、台湾では2020年に台風の数が減少した後、過去半世紀で最悪の旱魃に直面した。台湾の住民たちは、この状況を改善するため、空軍輸送機を使って人工降雨を実施したり、海の神に雨乞いをしたりとあらゆる策を講じたが、効果は得ることはできなかった。とくに、水不足に苦しんだのは田畑の農作である。
フランス24によれば、水源不足は国家間の緊張をもたらし、武力衝突にまで発展しているという。ナイル川流域での水争いを挙げれば、十分だろう。エジプトとスーダンは、エチオピアが巨大ダムを建設して以来、今なお、ナイル川の割当水量をめぐって合意に達することができずにいる。またヨルダン川は、レバノンとイスラエル、シリアとヨルダンの間で激しい争いの火種となっている。
すでに数年前に、国際連合大学の研究者たちが、水紛争によって、最初の核戦争が勃発する可能性があるとの深刻な警告を発している。インドとパキスタンの間のインダス川の水源をめぐる争いである。これについては「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。
関連ニュース