同紙は、米ソ冷戦時の科学技術競争のシンボルとなった旧ソ連の衛星にちなんで同ワクチンが名付けられたのは偶然ではないとの見方を示している。現在、ワクチン「スプートニクV」の成功は、そのままロシアの国際的成功といえる。
ドイツへのロシア製ワクチンの供給は、EUでのライセンス取得前には法的に不可能だが、しかし、ドイツでは、公的な承認後に同製薬の使用をただちに開始するため、開封ができなくとも国内に到着させておくことを望んでいる。
ディ・ヴェルト紙によれば、ロシアはドイツへの自国製ワクチンの販売だけでなく、ドイツ国内で同製薬を生産する用意をしている。報道では、このことは、「ドイツ産」商標の「スプートニクV」がロシア産であることよりも信用が高くなることを意味していると解説する。欧州の高官が政治的理由からロシア製ワクチンの購入を望んでいないにも関わらず、ドイツ国民は、1960年に東ドイツではロシア製ワクチンの接種によりポリオの広がりが完全に押さえられたが、当時、西ドイツの子どもたちへの米国産ワクチンの供給が遅れたことから、発症が続いたということをよく理解している。
この間、通信社「スプートニク」は、EU加盟国であるオーストリアがロシア製ワクチンの供給に期待していることを紹介している。
関連ニュース