パラリンピック聖火リレー やまゆり園での採火中止を遺族らが要請

神奈川県相模原市が、2016年に入所者らが殺害された知的障害者施設「津久井やまゆり園」で東京パラリンピックの聖火の採取をすると発表したことを受け、遺族や被害者家族が市と神奈川県に中止を求めることが分かった。毎日新聞が報じた。
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同市は3月31日、「事件を風化させず、偏見・差別のない共生社会を園や市民と共に築いていく」という理由で、東京パラリンピックの聖火の採火を同施設で実施することを発表した。なお、この決定について遺族への事前の説明は無かったという。

日本 知的障害者19人を殺害の元職員に死刑が求刑

この発表を受け、事件で犠牲になった美帆さん(当時19)と重傷を負った尾野一矢さん(48)の遺族らは、13日付で要請書を県と市に送付した。要請書によれば、遺族らは、多くの入所者らが殺害された場所で祭典の一環として採火を実施することについて「遺族、被害者家族はもちろん、多くの国民が違和感を持つ」と指摘している。

「津久井やまゆり園」では2016年7月26日、施設職員だった植松聖死刑囚が施設に侵入し、所持していた刃物で入所者19人を刺殺。さらに職員を含む26人に重軽傷を負わせた。同死刑囚には事件から4年後の2020年3月、死刑が確定した。

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