日本政府は、事故が起きた福島第一原子力発電所から放射性物質をほとんど含まない処理水を海洋に放出することを正式に許可した。放出の準備には約2年かかり、この間に追加機材の準備やテストなどが行われる。菅義偉首相は、日本政府が福島第一原発の処理水を海洋に放出する点における安全性を保証していると述べた。
米国務省の反応
米国務省のネッド・プライス報道官は12日に発表した声明の中で、日本当局はこの決定を下す際に透明性を確保し、可能な行動の「選択肢の検討」を行い、それらの選択肢から得られる結果を評価していると述べた。
グリーンピース・ジャパンの反応
グリーンピース・ジャパンは、日本政府の今回の決定を、福島の住民、日本全体、そしてアジア太平洋地域の「人権と利益を完全に無視している」と強く批判した。
韓国の反応
韓国政府は、日本当局の決定について強い遺憾の意を表明した。また日本政府に対し、事故が起きた福島第一原子力発電所の汚染水を浄化するプロセスについて、情報をすべて公開する必要があるとの考えを示した。韓国外務省によると、韓国外務省の崔錘文(チェ・ジョンムン)第2次官が相星孝一・駐韓日本大使を呼び、この要求を伝えたという。
中国の反応
中国外務省は、中国は事故が起きた福島第一原子力発電所の使用済みの汚染水を海洋に放出するという日本の決定を極めて無責任なものだとみているとの声明を出した。中国は日本に対し、この問題を再検討し、責任を示し、全面的に協議することなく海洋に放出しないように求めた。
国際原子力機関の反応
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は13日、福島第一原子力発電所の処理水を海洋に放出するという日本の決定は、世界各地の原発で行われている排水放出と同等のものであり、IAEAの監督下で行われるだろうと述べている。