国際映画賞にはそのほか、香港映画の「少年の君」やルーマニア映画の「コレクティブ」、チュニジア映画の「皮膚を売った男」、ボスニア・ヘルツェゴビナ映画の「どこへ行くの、アイーダ」などがノミネートされていた。
授賞式でヴィンターベア監督は「5歳のころから夢見ていたが、実際には想像もつかなかったこと」と喜びを語った。監督は受賞作となった映画について、「全てのことについてコントロールを失っていく人の物語り、この作品は、私が実際、全てのことについてコントロールを失った瞬間に生まれた」とコメントした。
監督は支えてくれた妻に感謝を示し、2019年に交通事故で他界した娘のアイーダさんに作品を捧げた。監督によると、故人は生前、映画のシナリオに感動し、出演も希望していたという。受賞について監督は奇跡とコメントし、「アイーダ、君は奇跡の一部になった」と涙ながらに語った。