米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、インドのアジット・ドバル国家安全保障補佐官と電話会談を行った。米国は物資や医薬品の明け渡しに努めており、ワクチンの製造に必要な原材料もインドに提供すると指摘した。
米国は医療従事者向けの治療薬、検査キット、人工呼吸器や防護用機材などの機器を提供する。また、米国際開発金融公社(DFC)はインドのワクチン製造業者に財政支援も行うという。さらに、米疾病対策センター(CDC)からも専門家チームを派遣し、インド保健省との協力を図る見通し。
一方、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長も、ツイッターに「インドの疫学的状況には危惧している」と投稿。また「支援の準備はできている。EU市民保護メカニズムを通してインドの支援要請に迅速に対応するため、EUは物資を共同出資している」と明らかにした。
インドは現在、新型コロナ感染者累計で世界2位。インドでは感染者数の増加が2月中旬から続いており、4月23日の新規感染者数はパンデミック開始以来最多の33万2730人を記録した。
首都ニューデリーの病院では、過去1週間で急激に医療用の酸素が不足している。23日には患者が吸入する酸素が不足した影響で、少なくとも25人が死亡した。
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