新型コロナウイルス

ブラジル、米国のワクチン特許放棄を支持

ブラジル外務省、経済省、科学省は7日、米国が新型コロナウイルスワクチンに関する世界貿易機関(WTO)規定の放棄について協議を行う用意があると表明したことを受け、共同で声明を発表した。ブラジルは米国の決定を歓迎するとの立場を明らかにした。
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声明では、このように述べられている。

WTOに加盟する米国およびその他の国々の柔軟な姿勢は、新型コロナの感染予防に向けた国際的な協力を促進するものだ。とりわけ、ワクチンの生産強化、多角化、普及に向けた、多国間ルールの既存の枠組みの中で知的財産の共有を拡大するいわゆる『第3の道』を推し進めるものとなる。

こうした方向性に向けたあらゆる発案が成功するかどうかは、ワクチンの開発と製造技術の特許を保有する者たちの意向にかかっているが、「実現すれば、ブラジルやその他の国でも生産が可能になる」とも指摘されている。

先に、米通商代表部のキャサリン・タイ代表は、米政権は新型コロナウイルス用ワクチンに関わる知的財産の保護を放棄することを支持すると発表していた。またこの問題をめぐって、米政府はWTOの枠内での協議に積極的に参加する意向だとした。

ワクチン特許の放棄 すぐに生産が増加するわけではない=EC委員長

2020年末、インドと南アフリカ共和国は、WTOの枠内で、新型コロナの感染拡大の規模を鑑み、ワクチンを製造している国々に対し、ワクチンに対する知的所有権を一時的に放棄するよう提案していた。

これを受けて、5日ジュネーブで開かれたWTO一般理事会の会合では、この提案について協議を継続するとの決定が下された。新型コロナワクチンに対する知的所有権が放棄されれば、世界中でワクチンの製造をより広く行うことが可能となるが、この問題をめぐってはまだ合意に達していない。現在、インドと南アフリカ共和国の提案に対しては、164の加盟国のうち、ボリビア、ベネズエラ、エジプト、モンゴル、パキスタンなど60カ国が支持を表明している。

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