ブロシェンコ氏によれば、ロシア人クルーの月面着陸は2030年までに完了する計画。2兆5000億円の最大経費には超重量のロケット運搬機の開発、製造、地上インフラ建設、救助手段、発射着地モジュール、重量型の月面歩行器から研究用プラントまでを積載するペイロードの全費用が含まれている。
ロスコスモスが他に検討している5903億円のコスト安の月ミッションとは、水素バージョンのアンガラ-A5Bロケットを4回打ち上げる方法だ。この方法では「オリョール」宇宙船の軽量版「オルリョーノック」と、月面に降下するための離着陸複合体、2つのスペースタグを別々に打ち上げて軌道に乗せる。タグとオルリョーノク宇宙船は地球周回軌道上でドッキングし、月まで飛行した後、オルリョーノクは月面離着陸施設にドッキングする。
こうした安価な方法があるとはいえ、ブロシェンコ氏は月の本格的な開発にはやはり超重量級のロケットは不可欠だと指摘している。ロスコスモスは6月にロシア政府に対して、両方の月面ミッションの選択肢を提示する。
スプートニクはこれより前、今秋にロシアが45年ぶりに月面計画を再開し、月探査機「ルナ25」を打ち上げると報じている。
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