韓国地裁 日本政府に資産目録の開示命令 慰安婦の賠償金支払に差し押さえが目的

ソウル中央地方裁判所は慰安婦問題めぐる訴訟で2021年1月、日本政府に言い渡した総額12億ウォン(約1億1800万円)の賠償金を命じる判決が確定したとして、日本政府に対して韓国内に差し押さえることのできる資産目録の開示命令が出されていたことが6月15日明らかになった。NHKが報じている。
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この裁判では日本政府は、被告が国または下部の行政組織の場合、外国の裁判権から免除される国際民事訴訟の「主権免除」にあたるとして、ソウル中央地方裁への出廷、控訴を行わなかったことから、1月23日に判決が確定していた。

NHKの報道によれば、判決を受けて原告側は4月、賠償金支払いのために差し押さえ可能な日本政府の資産が韓国国内にあるかどうかを調べるための資産目録の開示を地裁に申し立て、これが受理されたため、地裁から日本政府に対し、6月9日に付けで資産目録の開示命令が出されていた。

韓国の司法は、今回の裁判は「主権免除」の例外となり、差し押さえは可能としている。これに対し、在ソウル日本大使館は、「ソウル中央地方裁判所が、主権免除の原則の適用を否定する判決を出したことは、国際司法裁判所判決でも示されている国際法に明らかに反する」ため、断じて受け入れることはできないと遺憾の意を表している。

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