デモの案内では、23日午後3時に「はるのおがわコミュニティー」(代々木公園)に集合とされていたが、集合時間の前にすでに大勢の人が集まっていた。
本稿執筆時点で、デモ参加者の正確な人数は明らかにされていないが、スプートニクの特派員によると、およそ200~300人が参加したとみられる。参加者の多くは40歳以上で、若者の割合ははるかに低かった。なお、東京で昨年開かれた「ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter、BLM)」運動に連帯を示すデモ行進には、3000人以上が参加した。一方、参加者の大部分は外国人だった。
スプートニクの特派員は、デモ参加者の1人、久木野さんに話を伺い、デモがオリンピックに影響を与えたり、中止に追い込む可能性について質問した。久木野さんは、次のように答えた。
「影響するんじゃないですか。今、(新型コロナの)感染者は約2000人ですが、感染者が増えたら、中止というか、1週間~2週間後は(どうなるか)わからないと思っています。いろいろな面で中止なり、縮小なりになっていくと思います。今は無観客ですが、その前は日本では客を入れて開催すると主張されていました。菅政権が当初やろうとしていたものよりもスケールダウンしています。中止になるかはわかりませんが、もっとスケールダウンすると思います。」
デモでは、福島県浪江町の「居住制限区域」にある畜産農家「希望の牧場」の吉沢正巳さんが所有する宣伝用の軽ワゴンに車載スピーカーを搭載した自家製街宣車「カウ・ゴジラ」も見かけられた。
デモコースは、はるのおがわコミュニティー、NHK前、公園通り、ハチ公前、宮下パーク下、神宮通公園だった。車道の使用は許可されていなかったため、デモ隊は歩道を歩いた。渋谷駅周辺では、警察がハチ公の向かい側で参加者たちを先導した。
デモは、公式には午後6時に終了したが、参加者たちは、夕方以降にオリンピック開会式の会場近くで抗議行動を行う可能性を検討している。
同日、新宿の都庁第一庁舎前でも抗議行動が行われた。また22日には横浜でも東京五輪・パラリンピックの開催中止を求める抗議行動が行われた。
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