研究者ら、火星の核を初めて覗き込む

NASA(米航空宇宙局)の探査機「インサイト」の着陸機が火星の核を覗き込み、初の火星の内部地図の作成するのを可能にした。ウォールストリートジャーナル紙は、その結果は研究者らを驚かせるものになったと報じている。調査では、火星の地殻は予想していたよりも薄く、多層構造であることが分かったという。
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探査機「インサイト」に搭載された地震計SEISは2018年12月から、火星の核での揺れを観測している。測定された地震波は、火星の内部構造を詳しく知ることを可能にするものである。その結果、「インサイト」が着陸した場所の表面の地殻の層は8キロほどで、その下にさらに20キロに達する層があることが分かった。

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研究者らは、2層目の下に火星のマントルがあり、地殻そのものは、場所によっては30キロを超えない地球の大陸地殻と比較しても非常に薄いと見ている。しかしながら、火星の地殻には3層目がある可能性も除外できないという。その場合は、「インサイト」の着陸場所の下にある火星の地層は39キロになる。

また、火星のマントルは1層しかなく、核の直径はこれまでの予測よりも大きく、1830キロに達することが分かった。さらに火星の核の密度は非常に低いことも分かった。火星の表面は孔のある岩石でできており、深部には、表面の玄武岩とは異なるタイプの岩石が存在する可能性がある。

火星探査車パーサヴィアランスが、火星で生命の兆候探しを開始したというニュースについては、「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。

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