「デルタ株の治療はより難しくなります。『武漢型』はすでに多くの研究がなされていますが、デルタ株の場合は胃腸系の疾病という要素と病気の進行スピードが鍵を握るからです」と同室長は語る。
チェプルノフ氏によると、PCR検査では新型コロナウイルスのどの株に感染しているのかは判断できず、デルタ株と特定するにはシーケンシングと呼ばれるウイルスゲノムの解読が必要になる。同氏は、一定数の患者に対し、感染の内容を判断するためにゲノム解読を行うべきだと語る。このような検査の費用は通常のPCRよりも高価となるが、チェプルノフ氏は同時に、株の種類を特定するようなPCRの設定は可能であるとも指摘する。
「ただ、今のところそれほど重要なことではなく、全ての検査システム開発者がそこに達しているわけでもない」と語る。
チェプルノフ氏は、今後は特定株の診断に向けて取り組みは続いていくだろうとの確信を口にした。
一方で、本当にデルタ株が重症化を招くか、現時点で正確に断定できるものはないとも指摘する。
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