新型コロナウイルス

新型コロナウイルス、2013年から存在していた可能性=専門家

新型コロナウイルスSARS-CoV-2は2013年から世に存在していた可能性がある。スイスのジュネーブ大学病院感染管理部門の部長で、手指消毒の手順を考案したディディエ・ピッテ教授は、リアノーボスチ通信に対し、このような見方を明らかにした。
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ピッテ教授は、次のように語った。

2013年に武漢から1100キロほど離れた洞窟で、研究者らが調査中に新型コロナウイルスに非常によく似たウイルスを発見した。そこで作業をしていた人々が感染した可能性は不明。また、これが武漢の研究所で検出されたウイルスである可能性も不明だ。武漢にはコロナウイルスを扱う研究所がいくつかあり、記事や論文が発表されてきた。だが、これらの論文は消滅している。新たなウイルスを研究する際には、ウイルスを凍結させるものだが、この研究所ではそれが見つかっていないことが判明している。これは懸念を呼ぶものだ。

ピッテ氏は、このことはSARS-CoV-2ウイルスがこの研究所で作られたということを示すものではないとしている。「しかし、新型コロナウイルスに非常によく似たウイルスが、8年前の2013年にはすでに確認されていたという事実を隠蔽しようとした可能性があることを証明している」と指摘した。

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また、ピッテ氏は、ウイルスが世界的大流行となるには、一定期間、自然界に循環している必要がある。つまり、ウイルスは私たちが想像するよりも、はるかに長い期間存在していた可能性があるとの見解を明らかにした。

さらに、ピッテ氏は、このことを間接的に示すものとして、次のような出来事について述べた。

2019年に武漢では軍人オリンピックが開かれたが、複数のチームのメンバーにインフルエンザに似た症状が現れた。またそれが原因でゲームに参加できなかった選手がおり、これは軍のアスリートには珍しいことであった。つまり、ウイルスはすでに存在していたということであり、このウイルスは正式に発表される以前にヨーロッパでも見つかっていた。

ピッテ氏は、ウイルスが世界的大流行に至るまでにどのくらいの時間を要するのかを解明するのはもちろん、現在のような状況を繰り返さないよう、次はどのように対応すべきかを知るために、これらの状況は詳細に調査する必要があると強調した。

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