東京五輪で熱心に編み物をするアスリート トム・デイリー選手について分かってきたこととは?

東京五輪の英国代表の「男子10メートルシンクロ高飛び込み」の金メダリスト、トム・デイリー選手は編み物をすることがとても好き。しかし、デイリー選手にはこれ以外の側面もある。それは、デイリーさんが、LGBTコミュニティのアイコンでもあるということ。
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デイリー選手は、今回の東京五輪で獲得した金メダルを大切に保管するため、英国と日本の国旗をモチーフにした袋を編んだ。しかし、デイリーさんがSNS上で有名になったのは、別の出来事からだった。デイリーさんは、東京アクアティクスセンターで1日に行われた女子3メートル板飛び込み決勝の観客席で、熱心に編み物をしているところが注目されたのだった。

英国選手用のタンクトップを着たデイリーさんが編み物をする写真はSNS上で瞬く間に広まり、そして、編んでいるものの正体が話題となった。ネットユーザーは、息子ロバート・レイくん(3)のニット帽ではないかと予想していたが、後にデイリー選手はインスタグラムで愛犬のためのセーターを編んでいたと明かしている。

しかし、デイリー選手は、犬用のセーターよりもサイズの大きな作品も編んでいる。同選手はこれまでに、自分自身や息子、夫のダスティン・ランス・ブラックさんが着るベストやセーターを作っているのだ。

デイリー選手は、2021年にブダペストで開催されたヨーロッパ選手権で自己記録を更新し、金メダルを獲得。その輝かしい成績ひっさげて東京オリンピックに臨んだ。そして、7月26日、東京五輪で金メダルを獲得した。

その後デイリー選手は、帰国の途中で金メダルに傷つくことがないようにと、日本と英国の国旗をあしらった金メダル用のポーチを編んだのだった。

デイリー選手は、スポーツでの活躍だけではなく、個人的な立場をオープンにすることで英国民から愛されている。デイリーさんは2013年にユーチューブでカミングアウトを行い、恋をしていて、とても幸せを感じていると視聴者に伝えていた。デイリー選手は当時、「ランスに出会っていなかったら、今頃飛び込みをしていたかどうかわからない」と語っていた。ランスさんとは、デイリーさんより20歳年上のダスティン・ランス・ブラックさんのこと。ランスさんは、2008年に公開されたショーン・ペンさん主演映画『ミルク』の脚本家。ランスさんはこの作品でアカデミー賞最優秀脚本賞を受賞している。2人は2013年から交際し、2018年には代理出産で生まれたロバート・レイくんの親になった。

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