動物園のスタッフは以前、メスのユキヒョウ「ナフィサ」とオスの「ラミル」が咳をしているのに気がつき、新型コロナウイルス感染を疑った。そこで2匹の便を分析したところ、この病気の感染が確認された。なお、同じ囲いの中で暮らしているアムールヒョウには、全く症状はでていない。動物園の広報担当者は、同紙に対し、「我々の専門家チームは、囲いの中にいる動物4頭を注意深く観察し、症状が出れば治療を行うなど最善のケアを行っていく」と述べている。
サンディエゴの獣医師によると、ユキヒョウがどのようにして感染したのかはまだ分からない。一方で、1月には同動物園のゴリラが感染したが、その後回復し命に別状はないという。
ナフィサとラミルは、サンディエゴ動物園で唯一のユキヒョウのペア。ユキヒョウは絶滅危惧種のレッドリストに掲載されており、生息するロシア、モンゴル、中国、カザフスタン、アフガニスタン、インド、キルギス、ネパール、パキスタン、タジキスタン、ウズベキスタン、ブータン12カ国で希少種または絶滅危惧種に指定されている。2020年時点で、野生のユキヒョウの生存個体数は約3000頭。
また、サンディエゴ動物園でユキヒョウと共に暮らすアムールヒョウもレッドリストに掲載されている。スプートニクは以前、ロシアでアムールヒョウがどれほど大切に保護されているか紹介した。ロシアの沿海州にはアムールトラが暮らす「ヒョウの国」という特別な国立公園が設けられている。
関連ニュース