アフリカニュース:アフリカのライオンの個体数―自然災害と人間が原因で半分に激減

世界ライオンの日である8月10日、この20年でアフリカのライオンが半分に減少したという分析データが発表された。ニュース専門局「アフリカニュース」のインタビューで専門家がその原因について明らかにした。
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専門家によれば、アフリカ大陸最強の動物であるライオンが激減した主な原因は、急激な気候変動による深刻な干ばつと、ライオンの生息地域を開拓する人間の経済活動に起因する。報道では、今日、ライオンが餌を求めて都市部に現れても驚く人はいないという。

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人間とライオンの争いについて、同局のインタビューにケニア・ワイルドライフ・サービス職員のシャドラック・ンゲネ氏は次のように語った。「人々はライオンが今まで生息していた場所で農業を始めました。また、人口の増加がライオンが獲物とする動物の数を減らす原因となりました。ライオンはいなくなった獲物の代わりを求め、家畜を襲うようになりました。これが問題となりました。餌がなくなったライオンが飢えを満たすため街に姿を見せるようになり、このことが人間とライオンの争いを引き起こしています」。

アフリカニュースによれば、深刻な干ばつが甚大な洪水へと変わるなど、急激な地球温暖化が極端な気候変動を多発させているという。ンゲネ氏は、こうした事態がライオンに絶滅の危機をもたらしていると強調する。ライオンとライオンの餌となる動物は、水不足に直面し、また、洪水により生息地を追われるという事態に見舞われている。専門家は、子どものライオは長時間水中にいることで重症の肺炎を引き起こし、それによって治療を受けることなく死に至ることになると指摘する。

アフリカニュースの報道で専門家は、人間とライオンの争いを避けるため、居住地域に隣接するアフリカ国立保護地域を守るうよう訴えている。

以前、通信社「スプートニク」は、捕獲した野生動物を人間が虐待しているという問題について報じている。報道では、カンボジア政府が、ある住民が飼育するライオンを没収したが、このライオンは爪を切られ、犬歯を抜かれた状態で、餓死寸前にあったと伝えている。

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