アルコールを乱用する若者は新型コロナ感染リスクが2倍

アルコールを乱用する若者は、アルコールをほとんど飲まない同世代の若者に比べて、新型コロナウイルスに感染する可能性が約2倍であることが、米国の研究者によって明らかになった。この研究は米インディアナ大学の学生を対象に行われ、研究論文はプレプリント・サーバー(査読前論文公開サイト)medRxivに掲載されている。
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研究者らは今回、アルコールを乱用する若者が新型コロナウイルスに感染する確率は他の同世代と比べて1.89倍高く、発症して苦しむ確率も18%高いことを突き止めた。研究者らによると、飲酒によるこのような影響は、行動的な理由と生理的な理由の両方によるものだという。

アルコールは脳の活動を抑制する作用があるため、酔っ払った若者は感染対策に基づく検疫のルールを十分に守ることができない。また研究者によると、アルコールは自然免疫と獲得免疫を弱め、しばしば呼吸器系の合併症を引き起こすという。

ロシアの研究者らはこの米国の研究結果に賛同しており、アルコールを摂取すると若者の行動が変わり、感染予防などの安全上の注意点を忘れてしまうとコメントしている。若者は集団で飲酒する傾向があるため、人との接触回数が多くなり、感染リスクが高まってしまう。また、酔っ払っている人々は、マスクの着用や手の衛生管理などの感染予防の注意事項を守ることができない。ロシアの大学生を対象とした社会学的調査によると、隔離期間中に大学生の10%は飲酒が多くなることが分かっている。ロシアの医師らは、若者の間でアルコールへの関心が高まっているのは、高いレベルのストレスが原因ではないかとみている。

スプートニクは以前、少量のアルコールの摂取でもがんを発症するリスクを著しく高めてしまうという医師界からの警告について報道している。

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