産経新聞によれば、治験についての交渉はベトナム以外の東南アジア諸国とも交渉が行われている。これらの地域ではワクチンが不足していることから、国産ワクチンの供給に大きな関心がもたれている。塩野義が将来的には生産技術を供与し、アジアでのワクチン供給に貢献する意向を示したことで、国レベルでの臨床試験への参加協力の見通しがたった。3万例の実施を目指す。
塩野義が開発しているワクチンは「組み換えタンパクワクチン」と呼ばれるタイプで、現在、日本が承認し、接種が進められているファイザー、モデルナ社のメッセンジャーRNAを用いるものとは異なる。接種の進行状況から、塩野義が承認に必要な数万人規模の未接種者を動員する臨床試験を日本国内で行うのは難しい。日本政府としては、ベトナムなど東南アジアでの大規模な臨床試験を実現することで、日本国内での国産のワクチン供給実現化を加速する意向がある。
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