ワインで走るレーシングカー

自動車は、近い将来、環境に有害なものではなくなるだろうとブルームバーグBloombergが伝えている。ブルームバーグによれば、フランスの石油企業トタルエナジーズは2022年からモータースポーツ競技で、ワインを原料とした燃料を導入する。
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トタルエナジーズが開発した環境にやさしい燃料は、エタノールとワイン造りで発生する残留ワイン―酒石酸水素カリウムとブドウの搾りかすから製造される。ブルームバーグBloombergによれば、この燃料を使用すれば、レーシングカーの二酸化炭素排出量を、従来の燃料と比較して65%以上削減することができるという。

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記事によれば、今回のトタルエナジーズの提案は、二酸化炭素排出量の削減を積極的に支持するモータースポーツ競技の開催者および参加者らにも熱狂的に受け入れられているとのこと。トタルエナジーズは、2022年6月に行われる「ル・マン24時間レース」で、このワインを基にした100%再生可能燃料の試験を行うことが可能だとしている。また2030年までには、「F1世界選手権」でも100%再生可能燃料に移行する計画だという。現在、レースに参加するためには、環境にやさしい成分が燃料に10%含まれていれば十分とされている。

ブルームバーグBloombergによれば、レーシングカー用の燃料には、ワイン以外のアルコールが使用される可能性もあるという。たとえば、スコットランドのグレンフィディック社は、ウイスキーを基にした燃料の生産を開始した。アルコールの製造過程で得られる液体廃棄物が加工され、最低量の炭素しか含まれないバイオ燃料がガソリンスタンドに運ばれる。これらの燃料はグレンフィディック社のアルコール製品を輸送するトラックに使われるという。ブルームバーグBloombergによれば、ウイスキーから製造されるバイオ燃料を使用することで、企業は自動車による二酸化炭素排出量を、ディーゼルやその他の燃料に比べて、およそ95%削減できるとのこと。

一方、植物由来燃料のブームは、否定的な結果を引き起こす可能性がある。バイオ燃料生産者による作物の需要が高まっていることから、食料価格の上昇を引き起こしているというニュースは「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。

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