国際フォーラム「ハバロフスク裁判:歴史的意義と現代的挑戦」はロシアのハバロフスク市で9月6日から7日にかけて開催されている。参加者やゲストが出席した開会式ではプーチン大統領による祝辞が読み上げられた。
プーチン大統領は祝辞の中で、旧日本軍の軍人らが出廷した1949年のハバロフスク裁判では、ニュルンベルク裁判や東京裁判と同じく、「第二次世界対戦を引き起こし、人道に対する恐ろしい犯罪を犯した人々に対し法的・倫理的・道徳的判決が下された」と表明した。プーチン大統領は祝辞の中で次のように記した。
この開催(ハバロフスク裁判:スプートニク日本編集部)は、化学兵器や生物兵器の使用禁止を含め、国際法の規範に著しく背いた事実に対する、我が国の根本的な立場を示すものとなった。ハバロフスク裁判はこうした大量殺戮兵器の禁止に向けた最初の重要な一歩であり、1972年に署名開始された国連の条約(生物兵器禁止条約:スプートニク日本編集部)の先駆けともなった。
このため、国際フォーラムは高度に学術的で実践的な意義を持っているとプーチン大統領は指摘した。
当時の事件に関する議論は、事実とアーカイブの資料に立脚している。このように誠実で責任ある立場は、歴史の記憶保全に加え、第二次世界対戦の事実を歪める試みに効果的に立ち向かい、再発を阻止する上でも極めて重要である。
1949年のハバロフスク裁判により、第二次世界対戦の法的処理は終了した。9月6日に始まった国際フォーラムは東京裁判(1946-1948)の開始75周年を記念したものでもある。
ハバロフスク裁判により国際社会は旧日本軍が計画していた細菌兵器作戦を初めて知ることとなった。この作戦はソ連が1945年8月に極東制圧作戦を実行したことで阻止された。
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