研究チームが提示した新たなモデルによると、ドーパミンの増加は刺激の新規性と重要性を含む反応であり、必ずしも「心地よいもの」である必要はない。学術雑誌カレントバイオロジーに論文が掲載された。
研究チームはドーパミンについて、幸せホルモンであると同時に、ストレス刺激への応答でもあることを明らかにした。ドーパミンは全体的に、たとえそれがストレスであっても、人間にとって新しく、重要な刺激に対して生成されることがわかった。
研究チームは、マウスを使った「アメ(スクロース)とムチ(電気ショック)実験」を行った。側坐核のドーパミンのレベルを遺伝的にコード化されたセンサーを使用して追跡したところ、神経伝達物質の放出は報酬だけでは説明できないことが示された。ドーパミンの放出は、たとえそれが「ムチ」であっても、刺激の新規性と重要性に関する信号に関連していることがわかった。
研究チームによると、彼らの研究は、例えば麻薬中毒者向けの特定の精神療法などを見直すための基盤を提供する。これまでは、人間が薬物を使用するドーパミンが快楽または報酬のホルモンとして生成されると考えられていた。しかし今回、これは真実からはほど遠く、ドーパミンははるかに精巧に調整された神経伝達物質であることがわかった。
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