無料のストローやレジ袋はない―コンビの時代は終わりに近づきつつある?

学者らによる予想の悪化と、頻繁化する自然災害を背景に、プラスチック製品を廃止するという日本の決定(今のところ無料配布のみ廃止)は、非常に賢明であると思われる。この措置が妥協的であり続ける理由と、状況を救う方法について「スプートニク」がお伝えする。
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何が問題なのか?

日本でまず目に飛び込む主なものの1つは、菓子包装から買い物袋まで全般にわたる膨大な量のプラスチック製品だ。日本はプラスチック製品の使用制限の点で他の国に遅れをとっており、人口1人あたりのプラスチックごみの廃棄量は米国に次いで多い。UNEP(国連環境計画)によると、日本のプラスチックごみの排出量は年間約900万トンに達する。約400万トンは、ペットボトル、包装、容器などの使い捨て製品。
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プラスチック容器包装は、日本で発生するプラスチック廃棄物全体の67.6%を占めており、世界平均を20%上回っている。
新型コロナウイルス感染症の流行当初、すでにこれに注意が払われていたが、状況は今、新たな段階に入った。日本政府は、その議題として特にプラスチックごみがあがっていた2019年6月のG20大阪サミット直前の同年5月、環境政策パッケージにプラスチック製レジ袋の有料化義務を加えた。

何がすでに変わったのか?

日本のコンビニ大手、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの3社は、レジ袋をサイズによって1枚3~5円に有料化した。当初、この動きには抵抗があったが、1年も経たないうちにプラスチック製レジ袋の使用量は急激に減少し、エコバッグの使用が70%超上昇した。
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一方、法律を迂回して独自の道を進んだ企業もある。例えば、北海道を中心に展開するコンビニチェーン「セイコーマート」を運営するセコマは、コロナ禍における消費者の負担を軽減するため、有料化の対象とならないレジ袋の無料配布を継続した。
マクドナルドと吉野家は、持ち帰り用レジ袋をバイオマスプラスチック配合のレジ袋に変更して無料配布を続けた。三越・伊勢丹は、食品レジ袋を紙製の袋に切り替えた。
京都府亀岡市はさらに突き進み、プラスチック製レジ袋の提供を有償・無償を問わず全面的に禁止した。
日本政府は現在、プラスチック製品の有料化の対象拡大を検討している。無料提供されている使い捨てのプラスチック製品12品目が、新たに有料化の対象に加えられる可能性がある。プラスチック製レジ袋の値上げなど、これらの対策のいくつかは比較的予測可能だ。一方、これら12品目には、コンビニなどで提供されるフォークやスプーン、クリーニング店のハンガー、ホテルの歯ブラシなど、大勢の人が無料で当然と思っているものが含まれている。
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小売業者や一部の購入者から批判の声があがっているものの、すでに複数の国がこのような措置を実施している。中国、英国、フランス、韓国などは、プラスチック製レジ袋の有料化を開始した。また複数の国も、プラスチック製品規制の範囲を拡大し、レジ袋だけでなく、容器やストローも対象とした。

批評家の意見は?

一部の環境専門家は、プラスチック製の袋に照準を合わせた対策の重要性をすでに疑問視している。また新型コロナウイルスの発生も、衛生上の理由から毎回同じ買い物袋の使用をめぐる消費者の意識に影響を及ぼし、店側が提供するものにお金を払う覚悟を高める可能性がある。
小売業者の間では、レジ袋を有料化するか、それとも有料化対象外の環境に優しい素材の袋を無料で提供するかについて意見が分かれている。
日本では、植物由来の原料を25%以上含むバイオマスプラスチックの袋や、厚みが0.05mm以上の再利用可能な袋は有料化の対象外となっている。
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一方、UNEPの報告書では、プラスチック製買物袋の代替品と見なされているバイオマスプラスチックや生分解性プラスチックの袋の使用について警告されている。これらが引き続き地球温暖化をまねいているからだ。報告書では、生分解性プラスチックの袋を燃やすと二酸化炭素が放出され、バイオマスプラスチックは地中に埋められるとメタンの排出源になる可能性があると述べられている。
国連の「海洋ごみに関するグローバル・パートナーシップ」のハイジ・サヴェッリ氏は、このようなプラスチック代替品などのイノベーションは重要だが、人類は、直面するプラ​​スチックの蔓延を克服するための唯一の解決策が行動を根本的に変えることであることを忘れてはならないと警告し、次のように述べている。
「迅速な解決策など一切ない。イノベーションは不可欠であり、我われは間違いなくそれに取り組むべきだが、イノベーションによって我われが怠けるようになってはならない。最も緊急を要する課題は、プラスチック、特に使い捨てプラスチック製品への依存を減らすことだ。」
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