20日の時点で、米国では67万5446人が新型コロナウイルスにより死亡した。1918〜1919年に米国全土を襲った「スペイン風邪」の死者数は、公式には67万5000人と推定されている。
スペイン風邪の病原体は、鳥の遺伝子を持つH1N1ウイルスだった。米国では一般に、スペイン風邪は第一次世界大戦から帰還した軍隊で感染が広がったとみなされている。ワクチンが無かったため、スペイン風邪は検疫、隔離、衛生といった対策に頼るしかなかった。
CDCの歴史資料におけるスペイン風邪の特徴は、20〜40歳の健康な人々の間での高い死亡率とされている。科学者らは、スペイン風邪を引き起こしたウイルスの再現に成功したが、こうした致死性の原因はまだ解明されていない。全世界では人類の3分の1にあたる5億人がスペイン風邪に感染し、5000万人以上が死亡した。
一部の研究者は、米国におけるスペイン風邪による公式の死者数は過小評価されているとみなしており、当時の米国の人口は、現在の3分の1であったことを重要視している。
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