「バラ色のドレス」、これはネミロヴィチ=ダンチェンコによる演出の続編で、舞台はソ連時代のロシアに置き換えられている。この作品にはモスクワ芸術座のエドワルド・ボヤコフ芸術監督が演出家として着手した。
この新作は様々な点で異彩を放っている。上演時間は夜で、チェーホフ作品とのつながりや、ネミロヴィチ=ダンチェンコ演出の舞台装置を再現している。
作品前半で観客は、過去へのスタンダップ・エクスカーションに参加する。そこでは俳優たちが「三人姉妹」の登場人物についてリマインドするほか、シャンパンを観客に振る舞い、大ホールへと案内する。
ボヤコフ芸術監督は次のようにコメントした。
これは現代作家による現代的な戯曲であると同時に、ネミロヴィチ=ダンチェンコが演出した「三人姉妹」の再現と私たちの上演がともに織りなすコンセプト上のタンデムです。そして、「バラ色のドレス」の制作に取り組むことで、「三人姉妹」を再考することにもつながります。
この作品では、三人姉妹の兄アンドレイ・プローゾロフの妻ナターリヤが主役で、演出家によるとチェーホフ作品の中でこの女性は「奇妙な女性」として提示されているという。ナターリヤは妹のイリーナを部屋から追い出し、その夫の金銭にを着服し、家を抵当に入れ、浮気をする。
「バラ色のドレス」では、ナターリヤのドラマティックで、悲劇的な側面が提示されている。
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