「フィナンシャル・タイムズ」によれば、中国は米当局者の意表を付くような最新の技術力を見せつけた。複数の関係者らによると、ロケットに搭載された極超音速滑空体は、標的には到達しなかったものの、実験は中国が極超音速兵器の開発において驚異的な発展を遂げ、米国の予想を超えた技術力を有していることを証明した。
今回の実験について知る関係者の一人は、「いかにしてこのような技術を獲得できたのか理解できない」と評している。
「フィナンシャル・タイムズ」からの取材に応じた関係者は、ロケットは理論的に南極上空を飛行することができることから、自国のミサイル防衛システムを北極方面に集中させている米軍にとって大きな問題を生むことになるだろうと指摘している。
米国防総省は中国の行動に懸念を表しつつ、今回の極超音速兵器の実験についてはコメントしなかった。国防総省のジョン・カービー報道官は、中国が軍事力の開発を続け、地域内外における緊張を高めていることについては、明確に懸念を表したと述べた。
一方、在米中国大使館も今回の実験の内容についてコメントは出していないが、中国の軍事政策は常に「防衛的な性格を持つものである」と強調した。
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