エジプト学者らはこの頭部について、スフィンクスに類似した銅像のクリオスフォンクスの一部と指摘している。クリオスフォンクスとは、獅子の身体に羊の頭を持つ神話上の怪物で、古代の地下墓地を守っていたとされている。これらのクリオスフォンクスはカルナック神殿とルクソール神殿の間に植えられた、全長2.7キロの並木道に立っていた。この並木道には当時、700体あまりのクリオスフォンクスが立っていたことから、「クリオスフォンクスの並木道」と呼ばれることが多い。
発掘現場からは羊の頭部のほか、コブラの像の破片も見つかっている。
羊の頭部の制作前はまだわかってないものの、特徴からツタンカーメンの祖父で紀元前1390年から1352年に在位したアメンホテプ3世の時代のものと推測されている。
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