医師らの発表によれば、47歳のこの女性は2020年春に搬入されて以来、10カ月の間、一貫して陽性反応が続き、定期的にコロナウイルスの弱い症状が認められていた。
研究者らの話では、女性はコロナ感染まで3年にわたりガンの治療を受けていたため、抗体を作るB細胞のレベルは通常より低かった。免疫が低下した患者がコロナに感染した場合、感染が長期化することはこれまでに明らかにされていたものの、この女性の場合、335日が経過して初めて陰性の検査結果が出ており、これほど長期化した例は他にはない。
研究論文の筆者らは、免疫が低下した患者が感染した場合のウイルスの状態を知る上でこのデータが役立つことを期待している。例えば、感染の初期段階ではウイルスは体内で何十倍にも変異し、新たな変異株の出現を呼ぶ恐れがある。
関連ニュース