論文の筆者のひとり、ロス・スレイター氏は、「カナダと米国でこの夏観測された記録的な猛暑は、気温が上昇した世界がどう見えるかを物語っている」と書いている。研究者らの見解では、地球の広範囲で最高気温は6度上昇する恐れがある。エディンバラ大学は地球温暖化が進んだ場合の2つのシナリオのシュミレーションを構築した。1つは人類はパリ協定で決められた、気温上昇を1.5度から2度に抑える目標を達成した場合。もうひとつは気温がそれよりも高くなり、平均で3度の上昇が起きた場合。その結果、どちらの場合も、一部の地域を除き、ほぼ地球全体で年間の極端な気温が上昇することがわかった。中でも南ヨーロッパ、アジア、南米、北極が最も大きな影響を受けていた。また熱波の発生頻度は第1のシナリオでは現在の3倍、2つ目のシナリオでは8倍になっている。関連ニュース