France 24によれば、COVID-19対策手段へのアクセス加速を担当する「アクセレーター・ファンディング・トラッカー」の責任者、カール・ビルトWHO特別代表は、テドロス局長が出した234億ドルという金額は「パンデミックが世界経済に与えているダメージに比べれば」極めて控えめと指摘し、これを使って貧困国の軽度・中等度のコロナウイルスの治療のために米製薬会社メルク・アンド・カンパニー社の実験的な抗ウイルス剤を援助した場合、目覚ましい助けとなるだろうと述べている。同社の医薬品による治療は試算で1回あたり10ドル(およそ1140円)程度。
France 24の報道によれば、貧困国のコロナウイルス対策のために最も積極的に資金調達をしている国の1つ、ノルウェーは、中低所得国140カ国に送られた4億本のワクチンでは、WHOが目標とする40%の接種率を達成できないとして、G20各国にパンデミック阻止のための新たなコミットメントを求めている。また、WHOの専門家らも現在の先進国でのブースター・ワクチンの接種数は、貧困国で行われた総接種数を3倍上回ると指摘している。
先日、スプートニクは、WHOのテドロス事務局長がコロナウイルスのパンデミック阻止のために必要な公衆衛生上および医療上の手段は全て揃った反面、世界はこれまでそれらのツールを十分に活用してこなかったとする見解を伝えている。
関連ニュース