今日の時点で極超音速ミサイルの開発、製造に積極的に取り組んでいるのは中国、米国、ロシア。サウスチャイナモーニングポスト紙によれば、中国が極超音速ミサイルの実験を初めて行ったのは2014年。ロシアはこの軍拡に2年遅れて加わった。米国はすでに2000年代の初めに積極的な開発に取り組んでいたものの、その後、財政が削られてしまったことから、米国人アナリストらの見解では米国の極超音速ミサイルの製造技術は中国よりも数年遅れている。ただしサウスチャイナモーニングポスト紙は、米国は中国、ロシアがこの分野で数々の成功を収めていることに触発され、作業再開を迫られたと書いている。
サウスチャイナモーニングポスト紙によれば、米国は、中国が従来堅持してきた最小限度の抑止力の保持戦略を外れ、核兵器政策を見直し、核兵器を搭載可能な極超音速ミサイルの製造および敵の極超音速ミサイルの迎撃システムの開発に重心を置いたことに懸念を示している。
こうした一方で軍事専門家らは、極超音速ミサイルが使用された場合、軍はその情報分析の時間が少なくなり、誤った結論が導き出され、ひいては全面的な軍事行動の開始となりやすいため、軍拡競争で世界の脅威は今までになく拡大すると警告を発している。
先日、スプートニクは、米英がオーストラリアとの間に原子力潜水艦の造船契約を締結した際にマレーシアがインド太平洋地域で核の軍拡競争が起きるリスクを警告したと報じている。
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