世界の気候変動対策はまだまだ不十分=オバマ元大統領 COP26で演説

バラク・オバマ元米大統領が8日、英グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で演説を行い、現在、国際社会が講じている気候変動対策では圧倒的に不十分だと語った。
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オバマ氏は、2015年の「パリ協定」締結以来、目に見える進歩を遂げてきたと述べた。一方で、「個人としても、国家などの共同体としても、我々がやっていることはまだまだ少ないというのが事実。こうした危機と戦うための十分な措置が講じられておらず、我々はもっと多くのことをしなければならないだろう」と指摘した。
オバマ氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平国家主席がCOP26を欠席したことに失望を表明した。ロシアと中国の国家としての気候変動対策については「緊急性が危機的なほど欠如しており、現状を維持しようとする意思が示されている」と主張した。
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また、オバマ氏は、パリ協定から離脱した後任のドナルド・トランプ氏や共和党の立場を批判した。同時に、バイデン政権が気候変動対策として5550億ドル(約63兆円)の支出を割り当てることについて確信を表明した。
COP26は、グラスゴーで10月31日に開幕した。会期は11月12日まで。約200カ国の代表団が会議に出席している。「パリ協定」の下で温室効果ガス削減を進めるためのルールブックなどを巡る交渉が本格化している。
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