ベラルーシ国家国境委員会によると、国境には女性や子供を含む2000人以上が集結。EUへの亡命を求めており「ベラルーシのことは滞在場所として捉えていない」という。難民の国籍は主にイラク、シリア、イラン。これを背景にポーランド当局は対策準備を進めると宣言。国境付近ではポーランドの特殊部隊数千人が警備にあたっている。
移民の中にはすでに国境突破を試みる者もいる。ポーランド国防省によると、これら移民はベラルーシ特殊機関と軍隊の管理下におかれているという。強行突破を受け、ポーランド外務省のブラジェイ・ポボジ外務次官は、現在が国境警備の「危機のピーク」にあたるとしている。
ポーランドの国境管理当局は、移民管理が難しいことから、9日朝からベラルーシ国境との検問所「クズニッツァ」を閉鎖すると発表。ポーランドのマテウシ・モラヴェツキ首相は対策本部を招集し、戦闘態勢を強化。国境線にはテロ対策部隊を配備した。
ベラルーシの国境における移民問題は2021年春から続いている。当初は、1日の不法移民に流入が2020年比で数十倍に増えたリトアニアの国境で不法移民が拘留されていた。その後、ポーランドとラトビアの国境線で移民が大規模に拘留されるようになった。