新型コロナウイルス

新型コロナワクチンの特許をめぐりモデルナと米政府が対立

米モデルナ社と米国政府との間では、誰が新型コロナウイルスワクチンを開発したかをめぐって特許紛争が何ヶ月も続いている。米紙ニューヨーク・タイムズが伝えている。そのライセンス料は何百ドルにも達し、それが国庫に反映されない恐れがあり、将来的には米政府とモデルナとの間で法廷闘争が行われる可能性がある。
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同紙によると、このワクチンは、米国国立衛生研究所(NIH)と製薬会社モデルナの4年間の共同研究によって開発された。しかし、特許申請書には、ワクチンの開発に関わった3人のNIH研究者の名前は明記されておらず、モデルナの社員の名前だけが記載されている。
モデルナは米国特許商標庁に提出した申請書の中で、議論されている重要なワクチン成分に関して、「名前を挙げられた人物は、共同で開発した者たちではないとの誠実な判断に達した」と述べている。
同紙によると、NIHの研究者も特許に名前が記載されることになれば、どの企業が新型コロナウイルスワクチンを製造できるか、どの国がワクチンを手にできるかなどの選定に関して、米政府に影響を与えるという。さらに米政府は、この技術のライセンスに関して無制限の権利を得ることになり、連邦政府の国庫に何百万ドルものお金が入ることになる。
報道によると、モデルナは、ワクチンの開発と試験に14億ドル(約1580億円)、米国の供給分である5億回分を製造するためとして81億ドル(約9170億円)を受け取ったという。
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