ブリンケン国務長官はウクライナのドミトリー・クレバ外相との会談後に開催した記者会見で、ベラルーシ政府の移民政策を厳しく非難した。
ベラルーシが移民を武器として使用できるという考えそのものは、厳しく非難するに値するものだ。
しかし、ベラルーシの移民政策に制裁を発動するかどうかについては明言を避けた。
制裁について言えば、我々はこの点について事前に発言することはない。しかし現時点において体制は自らの国際的責務の遵守遂行を今後も拒否するであろう。そして自らの行動によって欧州の平和と安全保障を破壊し、自由な生活を望む人々を抑圧して暴力の危険にさらすだろう。そうであれば、我々はルカシェンコと体制への圧力を継続し、責任追及に向けた呼び掛けを緩和することはない。
先にリトアニア、ラトビア、ポーランドはベラルーシとの国境を超えて欧州域内へ不法に入域する事例が急速に増加していることを発表し、ベラルーシ政府が移民危機を故意に引き起こしているとして非難していた。ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領はこの事態を受けてベラルーシとの国境付近に非常事態態勢を発令し、軍と警察を派遣した。
これに対し、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は欧州の制裁により、移民の長期滞在を維持する予算とマンパワーが欠如していることを理由に、欧州を目指す移民をこれ以上引き留めることはしないと表明していた。
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