ポーランド軍がベラルーシとの国境で臨戦態勢に入る

ポーランド政府はベラルーシとの国境付近で移民危機が発生している事態を受け、展開している部隊を臨戦態勢に移行させた。アンジェイ・ドゥダ大統領が国民向けの演説で発言した。
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ドゥダ大統領は演説の中で次のように発言した。
親愛なる国民の皆さん。ルカシェンコ体制の組織が進めているこの行動に対抗するため、ポーランドは用意ができてることを約束します。我々の国境警備隊、ポーランド軍、警察、その他の組織は最大限の警戒態勢に入っています。
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ポーランドとベラルーシの間で発生している移民の危機問題について、ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連次席大使はベラルーシが中東出身の難民を本国に強制送還する義務はないと記者団に語った。
ビザを取得して合法にベラルーシを訪問した人々を本国へと強制送還するような理由はベラルーシ側にない。これはあらゆる国際条約に完全に背く行為である。
またロシア政府とベラルーシ政府がポーランドとの国境に移民を故意に集結させているという疑惑については、これを否定した。
8日、主にクルド人を中心とした多数の難民がベラルーシとポーランドの国境に殺到した。国境線のポーランドの囲いを前に2千人以上の難民が集まっており、その大半が女性と子供。テントで寝泊まりする様子が見られる。ポーランド軍は入域を許さず、囲いを強行に越えようとする移民が続出している。
先にリトアニア、ラトビア、ポーランドはベラルーシとの国境を越えて欧州域内へ不法に入域する事例が急速に増加していることを発表し、ベラルーシ政府が移民危機を故意に引き起こしているとして非難していた。ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領はこの事態を受けてベラルーシとの国境付近に非常事態態勢を発令し、軍と警察を派遣した。
これに対し、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は欧州の制裁により、移民の長期滞在を維持する予算とマンパワーが欠如していることを理由に、欧州を目指す移民をこれ以上引き留めることはしないと表明していた。
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